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Tokyo Boot Up! ケンさんを偲ぶ会

先日の土曜の夜、昨年11月に急逝されたケンさんを偲ぶ会に行ってきた。ケンさんとは、渡邉憲一さん、私のエンタメ関連のリーガルキャリアにかなりの影響を及ぼしている方である。ケンさんは、元々日本フォノグラムの洋楽ディレクター、アーティストマネージメントのMSアーティスト、音楽出版社で権利関連の業務をやってらしたが、2000年代からは、テキサスオースティンで開催されている世界最大の音楽見本市「SXSW(サウスバイサウスウェスト)」のアジア事務局長として日本人アーティストの見本市への出演をバックアップされていた。

私がケンさんと知り合ったのは、2001年、NYでのロースクールBenjamin N. Cardozoに自腹で留学した時。ポニー・キャニオンの先輩吉田就彦氏が「NYに行くから会おう、タワレコで日本人アーティストのイベントがあるからそのときに」と言われてよくわからずタワレコに行ったら、ケンさんがSXSW本番終了後、番外編のツアーで日本人アーティストの公演を仕切っていらした。その頃、私はリーガルのインターンシップを探していたとききで、ケンさんとは初対面なのにずうずうしく「NYのエンタメ系専門のLawyerで私にインターンシップをさせてくれる人、ご存知ないですか?」と聞いたら「おー、いいよ」と言って紹介してくれたのが、通称ハンク、Henry Goldstein、というエンタメ弁護士。このハンクがまた凄い弁護士だったのだが、それは又別の機会に書くとして、ハンクとケンさんは、ドリカムのアメリカデビューのために、MSアーティストのNY支社を作ったメンバーだったことを後で知った。ハンクには一度NY郊外のウェストチェスターにある豪邸に招待してもらったり、お互いに仕事を紹介したりと、今もいい関係が続いている。あの時ずうずうしいお願いをしなかったらハンクとも知り合えなかったし、ケンさんとも色々仕事で絡ませてもらったり、愚痴をこぼしあったり、ということもなかったかもしれない。

ケンさんはその後、日本でもSXSWのような見本市をやりたいと、「TOKYO BOOT UP!」を立ち上げ、私は法務顧問、という肩書きをいただき、プロボノでアーティストの出演契約を作ったり、アーティストからの法的な質問に答えたり、ケンさんからの依頼で、クラウドファンディングについてのセミナーをやらせていただいたり、それほど表には出ない形で協力させていただいた。ケンさんは本当に顔の広い人。しかも、みんながいい方であることを知っているというのもあり、紹介して頂いた方々とはスムーズにことが進み、具体的に仕事をさせていただいたことも多い。ケンさんは、3年前に福島の実家にお母様の介護のために戻られたのであるが、昨年春に、突然呼び出されて、新宿随園別館で10人位の初対面の方たちと食事したのがお会いできた最後となってしまった(写真はその時のもの、右最前列がケンさん)。急逝されたことを聞いた時は、某CATV チャネルのイベント中、会場で茫然自失状態であったが、でその後関係者と飲みに行って慰めてもらったことも悲しくて嬉しい思い出。ケンさんの作ってくれたエンタメのご縁、今後も大事にしていきたい。

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