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家族の入院、他界後の手続き、樹木葬

正直自分の肉親のことをネタにブログを書いていいものか?とは思ったのだが、ここ1ヶ月半ほど1人娘の私はこの手続きに忙殺され、結果ブログを書く余裕もなかったのは事実。他界した母には許可を得ようがないけど、うちの一家全員、死んだ後はどうなっても別にいい、という考えの持ち主である。経験してみて疑問に思ったこと、やらねばならない手続き、及び樹木葬とは何なのかなどを書いてみようと思う。

1. 日々の世話

私の母は、1年ちょっと前にステージ4の癌と診断されていたので、本人も父や私もいつかそうなるだろうなとは思っていたのだが、母が7月あたりから病状が悪化して、自分で自分の世話が徐々にできなくなっていた。そろそろ緩和ケアの病棟に入院させてもらった方がいいような症状であった。しかし、コロナのせいで、普段通院している病院のベッドはコロナ用に回され、緩和ケアの病棟及びベッドが制限されベッドは順番待ちになってしまった。また、これもコロナのせいであるが、一旦入院したら面会やお見舞いはできないと聞いていたので、母にとって家がいいのか、病院がいいのか、判断に迷うところであった。私にとってラッキーだったのは、父は前から朝ごはん作成担当だったので、母の食事その他の世話ができたため、入院できるまでは父が母の世話をしてくれていた。

2. 介護保険

9月になって母はほぼ寝たきりで手間もかなりかかるようになり、母の世話をしていた父までが体調を崩してしまった。よって父の判断で介護保険によるサービスを市に依頼することになった。母は元気な時に自分で申し込みをしていたので、手続きは簡単であった。が、介護を頼んだ瞬間から、父ではなく、なぜか娘の私にいろんな人、介護マネージャーや病院の看護婦などから交代で電話がかかってくるようになった。当然平日の昼間の仕事中である。同居してなくて状況を理解していない私より父にかけるべきだと思うのだが、世の中的には、たとえ働いていようが、配偶者ではなく娘である私が面倒を見るべきということらしい。父がいくら担当の人たちに、私は忙しいから父にかけてくれと言ってくれても無駄だったようだ。そして、介護という名で、色々な人からいらないサービス(看護婦の訪問=診察してくれたり、ケアをしてくれるわけではない)や必要ない薬(その頃父は歩いて薬局に行くのもしんどかったので、配達してくれる薬やさんを頼んだら余計な薬が一杯入っていたらしい)を押し付けられるので要注意。他の方に聞くと、ケアマネージャーがちゃんとしていれば、関係者がバラバラに物事を決めたり連絡してくることはないらしいのだが。介護保険を払っていても、介護サービスを頼めば、もちろん料金はプラスで払わねばならない。母の看護にプラスして、そういういろんな人からの過度なアプローチがあり、父は更に疲れただけでなく、すっかり介護サービスに関して不信感を抱くようになったみたいだ。真摯に対応している方に対しては語弊はあるかもしれないけど、私と父から見ると、介護保険という金のなる木に介護ビジネス関係者が群がっているイメージであった。

3. 入院

介護サービスの一環で、訪問治療のお医者さんが来てくれるようになったのだが、彼が2度目に訪問してくれた時に、ガン以外の症状があったのを見て(結局原因は不明)、治療で通っていた病院の外科に連絡をして、半ば強引に入院を決めてくれたのは良かった。そして彼は救急車を呼んだ瞬間に、「じゃ、僕はこれで」と言って、看護婦と一緒に去っていった。この瞬間に全ての介護サービスは終了。介護サービスって何だったろうという思い。

入院したらコロナ下で面会はできないと聞いていたので、様子を見に行くこともできず、死に目には会えないんだろうと思ってた。が、入院翌週に、一応ナースセンターに挨拶と洗濯物でもあるならピックアップと思って病院に行ったら、特別にどうぞ、と言われて母に会うことができた。母は朧げながら意識があったので、まだもう少しは大丈夫かなという印象だった。そして、私が面会した日の翌朝に医者から電話がかかってきて、「危篤なので、付き添いOK、泊まりも可」と言われたのだ。頭の中混乱。面会できないって規則はどこにいったのか?だったら最初からそういう話をしてくれればいいのに、こちらのスケジュールや都合は完全無視なのである。その日は父が病院に行ってくれて、「まだ意識もあるから、もう2,3日は大丈夫なのでは?」と言っていたので、一応安心する。医者の連絡から亡くなるまでは36時間くらい。これで危篤とはどういう意味?である。

10月現在、この病院はコロナ一段落で面会や付き添いはOKになっているらしい。でも、1人で仕事をしていて、休みが簡単に取れない自分にとっては、予定が見えないこと、行かないと薄情と思われるかもしれないという罪悪感、母が死去する日を考えながら仕事の予定を組まねばならないこと、などが合わさってあの時は相当のストレスであった。

4. 病院での手続き

翌日、月曜日の夜になってさて寝るか、とベッドに入る直前に念の為スマホを見たら、なんと病院からの着信履歴が夜の9時半に残っていることに気が付く。その時午後10時半。病院に電話をしたところ、母が死去したので、11時半までには病院から出棺してほしい、立ち会えるか?という看護婦からの質問。病院までドアtoドアで90分くらいかかる距離。「あのー、私今東京にいるんですけど、この時間に東京にいて1時間後の11時半に行けると思いますか?取り急ぎ葬儀屋さんには連絡します」と返答して、あらかじめ父と決めていた葬儀屋さんに連絡し、午後11時半に病院に行ってもらい、夜の12時から、今後の催事の打ち合わせをする段取りを決める。どう考えても時間がなく、大急ぎで着替えてパッキングをし、電話から家を出るまで15分。おかげで、翌日履くつもりだったパンツを入れ忘れ、通夜と火葬は同じ服着るしかなくなった。

後で葬儀屋さんに「病院が人が亡くなった1時間後に出棺しろというのはどういうことなのか?病院の地下1階には安置所があって、せめて朝までは置かせてもらえるのかと思ったのに、酷すぎではないか」と聞いたところ、「確かに安置所に朝まで置くことは可能だが、1時間後に出棺しろといえば、葬儀屋は取りに来るからそう言ってるだけ」との回答。私からしてみれば、亡くなった瞬間に遺体がいらないもののように扱われるわ、出棺に立ち合えと無理難題言われた怒りなどで眠さも吹っ飛ぶ状態だった。

どちらにしても、亡くなる前に、葬儀屋さんを決めておく(家族がいない、頼めない場合は尚更そう)ことが肝心。感傷に浸る暇などなく、かつ周りは情け容赦ないのである。

5. 他界後にやらねばならないこと

病院で亡くなった場合、医師から死亡診断書を受け取り、それを市町村の役場に持っていって、死亡届と火葬許可申請をすると、役所から火葬許可証がもらえる。ここまでは、葬儀屋さんをあらかじめ決めていれば、葬儀屋さんがやってくれる。この火葬許可証をもって、遺体の火葬が可能となる。

a) 他界後14日以内にやらねばならない手続き

・年金事務所での年金の受給停止手続き

・市区町村での介護保険の資格喪失届

・市区町村での住民票の抹消届 ー 亡くなった方が世帯主だった場合は世帯主の変更届 – 住民票の抹消届が済んでいないと、戸籍から除籍ができない。除籍の手続きは2週間くらいかかる(亡くなった方が絡んでいる戸籍から全部抹消する作業が必要になるので、年をとっていればいるほど時間がかかるんだろう)ので、ここまではなるべく早くやっておいたほうがいい。

母からは通夜・告別式・花・香典不要と言われており、父の希望で夜伽(いわゆる通夜ですが)だけやったので、催事としては少ない方だと思うが、お通夜や告別式などをやって、来客のお相手や知り合いへの連絡なんてしていたら、14日なんてすぐ経ってしまう。事前に何をしなければならないか準備が必要。

b) 他界後1ヶ月以内にやらねばならない手続き

・雇用保険を受給していた方が亡くなった場合は、ハローワークで雇用保険受給資格証を返還も必要。

c) 他界後2年以内にやるべき手続き

2年以内やるべき手続きとは、つまり、請求手続きをすればもらえるかもしれないもの、気がつかずに手続きしなければもらえないお金に関する手続きである。

・年金事務所で国民年金の死亡一時金請求と遺族年金の請求(条件あり)

・健康保険が国民健康保険以外の場合に加入組合への埋葬料請求

・健康保険が国民健康保険だった場合に市町村町で葬祭費の請求と高額医療費の還付申請

年金事務所や健康保険の窓口に「もらえるお金があったら手続きしたいので教えてください」と聞いて手続きすると良いと思う。

その他、生命保険や入院保険に入っていた場合は、受け取りの手続きが必要。ここで、親族関係を証明する戸籍が必要となる。

d) 相続の手続き

遺言が残っている場合、残っていない場合で分かれるし、遺族や遺産が多ければその相続人や相続財産の調査も必要になる。が、うちは父と私しかいないし、遺言書もなく、母名義の口座はゆうちょだけだったので、ゆうちょの名義人の変更のみ。

e) サブスクやメンバーシップの解除

メンバーシップや、サブスクで毎月引かれているお金がある場合、解約の手続きが必要。これ、残された家族にわかるようにしておかないと、結構大変だと思う。うちは、父と銀行やカードからの引き落としをチェックして、ネットで連絡先を割り出し、解約や解除の手続きをやった。書き置きがない場合で、かつネットで検索することを知らない年長者だけが残された場合、気がつかずに、口座から引かれてしまう可能性あると思う。生前に全部書き留めておくべき。独り身の自分のことを考えてもそう思う。

6. 樹木葬

親族のみの通夜と火葬を終わらせ、手続きを一通り終了、あとは49日経ったらお墓がある富士霊園に骨を持っていって手続きは終わり、と思っていたら、父から「樹木葬ができる場所を探せ、なるべく早く」という容赦ない指令をもらう。母から生前「樹木葬にしてほしいと思ってるから、場所考えておいて」と言われていたものの、手続き上面倒くさいし、富士霊園だって樹木はあるからいいよね、と一度父を説き伏せたつもりでいたのに、完全に覆された、とほほ。慌ててお墓関係のサイトを見て、船橋に近くて樹木葬があるお墓を調べ始める。

調べ始めて分かったのだが、樹木葬には大きく分けて2種類あって、i) 樹木や花の下に人数分のスペースを作って石を置いて埋めるもの、ii)樹木葬のスペースに、粉骨した骨を散骨するもの、に分かれる。ほぼ90%以上は i)で、一定期間そこに置いておいて、13年とか30年経つと、スペース確保をやめて他の骨と一緒に処理される。ii)は散骨の段階で他の骨と一緒になる。i)は、スペースをペットと一緒、1人用、2人用、団体用と分けて販売されるので、墓石を立てたスペースよりは安いが、最低でも20万円以上、高いと50万円以上かかる。

パンフレットを送ってくれたお仏壇の長谷川の担当者に聞いたのだが、お墓の販売を担当しているのは、墓石や仏壇具販売の会社、お墓の管理会社、お墓を持つお寺など。独り者だったり、墓石を必要としない人が増えている昨今、墓石さんや墓の管理会社が生きていくために、樹木葬にも石でスペース作ったり、樹木葬に墓石よりはリーズナブルだが、それでもある程度の値段をつけてビジネスをやっているわけだ。

前述の通り、うちは富士霊園に墓石たて墓のメンテナンス料=管理費も払っているので、別のお墓に相応の値段を払ってスペースを確保する必要は全くない。むしろ、母は、墓石の下で、他の骨と一緒に埋葬されたいのではなく、(海でもなく)樹木のあるところで散骨することを希望しているように思ったので(はっきり聞いてないのでわからないけど)、ii)の散骨ができるところを探すことに途中から路線変更した。で、再度検索をしたところ、千葉市内の業者さんが砕骨サービスをやっていて、依頼すれば、その骨を市原の霊園=みどりの丘霊園で散骨できるところを発見。ここは、家まで骨を取りに来てくれるサービスもあったので、ピックアップ→粉骨→霊園に散骨のコース(全部で36,000円)をお願いすることに決めた。11月に粉骨にしたものは、12月にまとめて散骨するそうなので、散骨後一度その場所に行ってお参りすることに決めた。

*12月に散骨してくださったことを確認し、父と霊園を訪問した。駅からタクシーで20分くらい。霊園の土地は隣のお寺のものではないかと思われ(多分曹洞宗の立野山 秀善寺)、霊園に伺うと住職さんらしき方が穴を掘っていたのだが、親切に応対してくださった。冬なのでお花なんてなくて寂しいんだろうと思っていたら、写真のように、散骨場所に綺麗なお花が飾られていた。区画も広く、樹木も周りにあり、いい場所だった。訪問するだけならいつでもいいらしい。樹木葬をお考えの方にはここをお薦めする。

これで一段落。ほんと疲れた1ヶ月半だった。事務所の引っ越しと重なってしまったのもあり、ストレスと忙しさと不眠で1キロ痩せた。タフでなければやってられない。あとの問題は、家に残された膨大な洋服、小物類、着物、ピアノなどの片付け。そして、富士霊園の墓じまいである。墓じまいについては実行した時に、改めて書くことにする。

 

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