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石橋法務行政書士事務所

住宅宿泊事業=民泊の届出

民泊についてはブログでも以前書いたが、いよいよこの6/15から届出なしに民泊を行うことは違法、罰金(最大100万円)も課されることになり、行政書士会にも問い合わせが相次いでいると聞く。概要はその民泊新法のきっかけとなった民泊サイト「Airbnb http://tsite.jp/r/cpn/airbnb/laws/02.html」をその他民泊の届け出を専門にされている士業サイトをご覧になっていただければわかるので、ここでは新宿区の要件も含めてざっとその手続きと私見を書かせていただく。

まず、適用法から。宿泊料を取って人を宿泊させる民泊事業は、住宅宿泊事業法の元では、年間180日まで人を宿泊させることができるとされている。が、それ以外に、その施設が存在する地区町村の条例にも拘束される。新宿区では180日以内であっても、月曜日の正午から金曜日の正午までは当該事業を実施することができない。つまり週末しか営業することができない。まずここを押さえる必要がある。

次に、その部屋または施設を営む人が法4条に定める欠格事由に該当しないこと、建物が当該事業を行っていいという証明ができること。賃貸物件である場合は、賃借人の同意、分譲マンションの場合はその管理規約などに、事業を営むことを禁止する定めがないこと、さらに、規約に禁止と書いてなくても、禁止する決議がされていない、禁止する意思がないという証明まで必要である。住宅には台所、浴室、便所、洗面設備が必要。また、こういった設備を除いて面積が宿泊者一人当たり3.3平方メートル以上を確保すること。宿泊者の安全確保のための措置、廃棄物の処理を行うことが必要である。そして、新宿の条例では、事業を営なもうとする者は、届け出をしようとする日の7日前までに、周辺地域の住民に対して、説明会その他の方法で説明、理解を得なければならない。同様に新宿区の条例では、宿泊客が外国人である場合、外国語を用いて、宿泊客の快適性、利便性の確保をしなければならない。他にも苦情等への対応および記録の作成、定期報告書の作成と報告、などを含め、ここまでが事前準備である。多くの個人事業者は、管理規約にないことの証明や、付近住民への説明というところであまりの面倒な要件に挫折するのではないだろうか。

ここまでの要件を満たしたのち、届け出には、住民票、欠格事由がない=登記されていないことの証明書および誓約書、住宅の登記事項証明書、入居者募集が行われている家屋に該当する場合、それを証する書類、間取りその他を明示した住宅の図面(間取り、床面積などが必要なので、手書きで簡単に済ますことは無理)、前述要件のところであげた、事業ができる住宅であることの証明書、事前相談記録書、説明実施報告書などが必要である。

届け出であって、許認可ではない。よってこの届け出の要件を満たし、この全ての書類を準備すれば、事業を行って良いことになる。が、年間180日以内、新宿区であれば週末のみの営業のために、ここまでの届け出をして、合法で民泊をやろうとする人がどれくらいいるのだろう。不動産事業を行っている人に聞くと、「この条件では、ビルごと民泊事業に乗り出してもとても採算が合わず、賃貸をやったほうがまし」とおっしゃっていた。ここまで面倒かつ手間のかかる届け出をやってまで、利幅の明らかに低い民泊事業をやりたい、かつ届け出自体は費用はかからないが、この届け出のために専門家に費用を払ってまで合法的に行いたい、と思う人間がどれくらいいるかは、かなり疑問である。Airbnbは、違法民泊はサイトには一切載せないと宣言しているので、違法民泊は、別のサイトに移行して、水面下で取引が行われるだろうな、というのが近しい士業の中での共通意見である。

もちろんやるなら合法的にやるべきなので、届け出に手助けが必要な場合の連絡は当職まで。

 

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